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石本 貴幸*; 河裾 厚男; 伊藤 久義
Applied Surface Science, 194(1-4), p.43 - 46, 2002/06
被引用回数:9 パーセンタイル:45.24(Chemistry, Physical)表面分析技術として極めて有用な反射高速陽電子回折(RHEPD)の検出感度とS/N比向上を目指し、本システムの改造を行なった。陽電子ビームの品質向上のため、既存のビームラインに45°静電偏向器を取り付け、2段のアインツェルレンズでビームを輸送後、コリメータでビーム中心軸成分を切り出した。この結果、陽電子ビームのエネルギー分散0.1keV以下,角度分散0.1°以下,ビーム径1mmを達成した。また、陽電子検出器に入射する線量も減少し、ノイズ低減につながった。回折スポット検出のダイナミックレンジ広幅化のために検出系に画像キャプチャボードを取りつけ、積算画像を32bitで保存できるデータ処理プログラムを作成した。本改造により水素終端処理シリコン(111)基板を試料として、これまで観測されたゼロ次ラウエパターンに加え、微弱な一次ラウエパターンの実測に初めて成功した。